コラム・エッセイ

君は謎だらけ 明石 安哲(2008年8月8日)

徳島文理大学香川校で脳を研究しているK先生から面白い話を聞いた。ものを「見る」という観点から脳を研究していくと、「私たちが見ている世界(視角世界)は、外界からの光信号を電気信号に変換し、脳で過去に蓄積された情報と照らし合わせて、解析処理した結果である」らしい。結論を乱暴にまとめると、私たちが「見ている(と思っている)世界」が外界そのものの姿であるかどうかは証明できない、ということだ。


話を聞いていた一同そろって膝を打ち、口々に「やっぱりか、オレもそうじゃないかと思ってたんだ。本当のオレは皆が思ってるよりうんとイケメンなのに…」なんて具合に騒ぎ立てるものだから、K先生もいささか困っていたが、「過去に蓄積された情報と照合」という点は騒ぎ立てるにふさわしい指摘だ。つまり人間の脳は「現在」を理解するのに常に「過去」に引きづられるということだ。もう一つつまりを重ねれば、普通の人間にとって現実を本当に理解するのは相当に困難だということでもある。


讃岐という土地についていえば、みんなが知ってると思ってる讃岐の姿や風土が現実のものかどうかは実に怪しい。たとえば多くの人々が口にする讃岐は、風物でみれば日本全国の地方という地方と同じように面白いことなど何ひとつなく、実に平凡で、さらに気候温暖、人心温和とくれば、もう極め付きの退屈な地方都市だが、それが事実なら起きるはずのない現象、説明のできない出来事が実はたくさんある。K先生たちの脳研究の成果を引用していえば、「過去の情報」つまり既成概念っていうやつが実に怪しいのだ。


たとえば讃岐は人に優しいお接待の風土を自慢するけれど、そんな風土ならなぜ交通事故死者率ワースト1に何度もなるのか?自慢のうどんも小麦は豪州産、塩は伯方の塩、水は今年も日照り状態で何一つ有利がないのになぜ、ひときわうまくて安いうどんが讃岐でだけ成立したのか?地味な風土から空海、源内、外骨などケタ外れの人物が登場するのはなぜか?という具合に不思議現象は枚挙に暇もなく、すでに大盛りぶっかけ状態。もしかすると私たちが見ている讃岐は既成概念、つまり思い込み、幻想の産物なのではないか。どうせ思い込むなら、本当のオレはもっと…の方が楽しいに違いない。ねえ、上村さん。大丈夫だって、メタボには見えないってば。(アーツカウンシル高松副理事長)


徳島文理大学香川校で脳を研究しているK先生から面白い話を聞いた。ものを「見る」という観点から脳を研究していくと、「私たちが見ている世界(視角世界)は、外界からの光信号を電気信号に変換し、脳で過去に蓄積された情報と照らし合わせて、解析処理した結果である」らしい。結論を乱暴にまとめると、私たちが「見ている(と思っている)世界」が外界そのものの姿であるかどうかは証明できない、ということだ。


話を聞いていた一同そろって膝を打ち、口々に「やっぱりか、オレもそうじゃないかと思ってたんだ。本当のオレは皆が思ってるよりうんとイケメンなのに…」なんて具合に騒ぎ立てるものだから、K先生もいささか困っていたが、「過去に蓄積された情報と照合」という点は騒ぎ立てるにふさわしい指摘だ。つまり人間の脳は「現在」を理解するのに常に「過去」に引きづられるということだ。もう一つつまりを重ねれば、普通の人間にとって現実を本当に理解するのは相当に困難だということでもある。


讃岐という土地についていえば、みんなが知ってると思ってる讃岐の姿や風土が現実のものかどうかは実に怪しい。たとえば多くの人々が口にする讃岐は、風物でみれば日本全国の地方という地方と同じように面白いことなど何ひとつなく、実に平凡で、さらに気候温暖、人心温和とくれば、もう極め付きの退屈な地方都市だが、それが事実なら起きるはずのない現象、説明のできない出来事が実はたくさんある。K先生たちの脳研究の成果を引用していえば、「過去の情報」つまり既成概念っていうやつが実に怪しいのだ。


たとえば讃岐は人に優しいお接待の風土を自慢するけれど、そんな風土ならなぜ交通事故死者率ワースト1に何度もなるのか?自慢のうどんも小麦は豪州産、塩は伯方の塩、水は今年も日照り状態で何一つ有利がないのになぜ、ひときわうまくて安いうどんが讃岐でだけ成立したのか?地味な風土から空海、源内、外骨などケタ外れの人物が登場するのはなぜか?という具合に不思議現象は枚挙に暇もなく、すでに大盛りぶっかけ状態。もしかすると私たちが見ている讃岐は既成概念、つまり思い込み、幻想の産物なのではないか。どうせ思い込むなら、本当のオレはもっと…の方が楽しいに違いない。ねえ、上村さん。大丈夫だって、メタボには見えないってば。

(アーツカウンシル高松副理事長)

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