コラム・エッセイ

文化人失格 上村良介(2009年4月25日)

かなり以前のことになるが、当地のタウン誌に「笑いの文化人講座」なる人気コーナーがあった。読者が面白ネタを投稿し、それを優良可で採点し、年間チャンピオンを決定するというものだ。わたしも当時絶大なるファンのひとりで、そのコーナーを読むだけのために雑誌を購読していた。


とまあ、こうはいっても、読んでない人にはその面白さがわからないだろうし、知ってる人は多くを語らなくても納得してくれるだろう。(あの面白さを文章化するには、わたしはあまりにも非力だ)


とあれ、ここで問題なのはタイトルにある「文化人」という呼称である。つけた編集者が自覚していたかどうかはしらないが、わたしはこれはかなりキツーイ皮肉だったのではないかと疑っている。文化人という重々しい呼称を笑ってやろうという皮肉だ。あんたたちにこういうセンスがあるのかという挑戦だ。


文化というのはしばしば権威を生む。くだらない権威だ。そこから生まれるのは、つまらない上下関係や嫉妬だ。姑息な小政治だ。


あるんですねえ、こんな小さな地方にも。派閥だの系列だの。そういうウワサを聞くにつけ、わたしは心底うんざりする。吐き気さえおぼえる。


そしてそういったことを体現する人種として文化人なる人たちがいる。わたしにとって「文化人」とは蔑称でしかない。狭い世界で文化もどきのことをやって、名士を気取る。まったくもって軽蔑すべき人たちだ。


だが芝居などをやってると、わたしを文化人だと思う失敬なやからも出てくる。ときには「センセイ」などと呼んでわたしを小馬鹿にするやつもいる。


言っておきますけどね、わたしは文化人なんかじゃないですからね。だって「笑いの文化人講座」に再三応募して一度として採用されたことがないんですから。


文化人失格。それはわたしの勲章だ。
(銀河鉄道主宰)

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