コラム・エッセイ

香川の島の底ヂカラ 小西 智都子(2012年9月15日)

最近、香川の島がじわじわ“キテ”いる。

某自動車メーカーのCMでは、俳優の吉岡秀隆が、醤油蔵の跡を継ぐために都会から島へもどってきた若夫婦を演じている。小豆島の美しい海岸沿いの道を車で走った後、「この島に住むならエコカーじゃないとね」と奥さん役の女優がつぶやくドラマ仕立てだ。

またある日曜日、たまたまテレビをつけると『笑っていいとも!増刊号』のテレフォンショッキングで、歌手の藤井フミヤが“もう一度行きたい島ランキング”の1位に粟島を挙げていた。ちなみに、2位はイースター島、3位は屋久島。誰も知らない香川の小さな島について、「粟島は人がとっても良くて、あんな島がまだあるんですねぇ」と自慢そうに話していた。それから夕べは、NHKの旅番組でユーミンが犬島を歩いてたっけ…。

別に私は、芸能人好きでも、テレビ好きなわけでもない。でも、たまたまテレビをつけて“地元が映ってる”と、ちょっとうれしくない?しかも全国区で。ところが取り上げられているのは、香川が誇るうどんでも、栗林公園でも、現代アートでもない“島”なのだ。香川県民からすれば、一軍選手をスルーして、二軍、三軍選手がいきなり脚光を浴びているような違和感があるかもしれない。事実、瀬戸内国際芸術祭に対しても、地元の評価は県外の人以上に辛口だ(ただし、いろんな意味で)。

でも、そろそろ香川の人も、島の魅力を認めてもいいのではないかと思う。

かくいう私も、ほんの5・6年前まで「島なんて何もない」と思っていた。ところが、島へ通い始めるうちに、今では『せとうち暮らし』という島の季刊誌を発行し、香川県の島のガイドブックを全国発売するほどに、香川の島の“とりこ”になっている。

日本には、6,852島の離島があり、そのうち約430島に人が暮らしている。香川県の有人島数は24島で全国3位。しかも県民あたりの島民比率は全国2位。「県民の25人に1人は島暮らし」という、じつはとても島暮らしに恵まれた県なのだ※1。近い島なら船で15分、遠くても1時間あればどの島へも行ける。そこには、見えているのに見てこなかったお宝が、まだまだたくさん眠っている。

※1 2009年離島統計年報より

(ROOTS BOOKS)

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