ACT瓦版

ACT瓦版 Vol.23(2011年11月29日発行)

ACT 待望の新事務所開設

ACT 待望の新事務所開設

ACTは去年の3月に丸亀町G街区再開発に伴い、それまで事務所を構えていた旧みずほ銀行高松中央支店ビルを退去したあと、新しい事務所が決まらないままになっていましたが、このほど、高松市大工町の丸亀町第3駐車場2階に新事務所を構えることになり、9月10日に引越しを行いました。新事務所はそれまでカルチャーセンターとして使われていたもので、フローリング仕様の明るい広々としたスペースです。数十人規模の会議や音楽、芸能などのレッスンにも使えるので、今後ACT会員の皆様のお役に立てることと思います。

これまでACTは数年ごとに事務所が変わり、皆様には大変ご迷惑をおかけしましたが、今後はこの事務所をベースに活動を続けていくつもりでおります。

発足から10年目を期に、新しい体制でスタートしたACTは、この事務所を拠点に、設立時から掲げてきた「文化の応援団」として、NPO法人の使命を果たしてまいります。どうぞご支援のほどよろしくお願いいた

ラジオで読む香川菊池寛賞プロジェクト

ACTは今年度、新事業を含む6つの事業に取り組みます。このうち主な事業を、担当理事やディレクターが報告します。
唯一の新規事業である「ラジオで読む香川菊池寛賞プロジェクト」はRNCラジオとの共同企画。
担当ディレクターは大西詠子さん、サブ・ディレクターは愛染伊知朗さんです。

ACT 待望の新事務所開設
▲財田川夏物語を紹介する特別番組
 左から明石理事長、熊谷アナ、松岡さん、藤田館長

高松市出身の文豪・菊池寛の業績を顕彰するとともに、郷土文化の向上や、文芸創作活動の奨励を目的として1966年に創設された香川菊池寛賞。毎年、優秀な作品が香川菊池寛賞を受賞してきましたが、その発表の場は限られており、賞の存在すら知らない世代も増えてきています。

世間に広く知られてこそ作家が育ち、新たな文化も生まれます。作家が身を削る思いで産み落とした作品に、もう一度スポットライトを当てたい。郷土の未来を背負っていく子供たちに、豊かな芸術文化と触れあう身近な機会をつくりたい。そんな思いでスタートさせたのが、香川菊池寛賞受賞作品を朗読で紹介する、「ラジオで読む香川菊池寛賞」。

既存の芸術ジャンルにとらわれることなく、あらゆる創造と表現する人々を応援することを目的として活動を続けてきたACTの、今年度の新たな事業です。

まず4月からは、今年度の受賞作品「波のグラウリヤ」と奨励賞「四つ葉さがし」を放送し、続いて、8月22日からは、第41回受賞作品、伊藤健治作「財田川夏物語」を放送しました。

「私に執筆のきっかけをくれた患者さんが昨年亡くなった。主人公の名前の一字も彼の名前からもらった。支えてくれた全ての人に感謝したい」と、受賞会見で喜びを語った作者の伊藤健治さんは、会見直後に、くも膜下出血で倒れ、贈呈式を前に59才で亡くなりました。8月15日に放送された作品紹介の特別番組には、故・伊藤健治さんのパートナー松岡純子さん、菊池寛記念館の藤田正勝館長、我らがACTの明石安哲理事長が出演。作者の伊藤健治さんと作品の魅力を大いに語り合いました。

昭和三十年代の財田川周辺の自然を舞台に、難病を抱える十一歳の少年、加藤篤彦の成長と心の揺らぎが、個性的な登場人物との交流を通して描かれた作品です。人生最後の大仕事として、伊藤さんが書きあげた「財田川夏物語」。「波のグラウリヤ」、「四つ葉さがし」とともにぜひお聞きください。

ラジオで聞く香川菊池寛賞

「四つ葉さがし」を朗読する池田弥生アナウンサー
▲「四つ葉さがし」を朗読する池田弥生アナウンサー

RNCラジオでは、「ラジオで読む」ではなく「ラジオで聞く香川菊池寛賞」という名前で、毎週月曜日のお昼12:30~12:45の15分間放送しています。放送終了後は西日本放送のホームページで、過去の放送を聞くことができます。

またACTのホームページの「れこめんACT」では、放送に合わせ、原稿を読むこともできます。目と耳で読む香川菊池寛賞受賞作品、その融合世界をご堪能ください。

  • 第46回香川菊池寛賞受賞作品
    正岡美香作 「波のグラウリヤ」
    4月4日~5月23日(8回)
    朗読:熊谷富由美アナウンサー
  • 第46回香川菊池寛賞奨励賞受賞作品
    太田貴子作 「四つ葉さがし」
    5月30日~8月8日(11回)
    朗読:池田弥生アナウンサー
  • 第41回香川菊池寛賞受賞作品
    伊藤健治作 「財田川夏物語」
    8月22日~10月31日(11回)
    朗読:山口喜久一郎アナウンサー
  • 11月7日からは、第43回受賞作品、三田慶子作「舞扇」を、熊谷富由美アナウンサーの朗読で放送中です。

「子どものための演劇教室」2年目を迎えて。

劇団マグダレーナ代表 大塚 和明

「子どものための演劇教室」2年目を迎えて。

この国の子どもが出る芝居が嫌で「子どものための演劇教室」をやることにした。

大人が手取り足取り指導して作ったステレオタイプの演技や作品が嫌だったのだ。

覚えたセリフを喋るだけの子ども演劇を「感じる演劇」にしたいと思った。どんなに幼い子どもでも聞くことが出来、感じることが出来るからだ。聞かず、感じず、ただ流暢に喋る演技から、自分で感じたことを表現させたいと思ってやってきた。

これはそう簡単なことではなく、まさに子どもと一緒に試行錯誤しながらの1年だった。

稽古中それまで共にしていた子どもが亡くなってもゲテゲタ笑いあっていた子どもが、旗揚公演「40億年の勇気」で感じて涙するラストシーンを見事演じてくれた。

2年目は舞台での実践と自らの作品作りに挑戦している。

舞台には毎年行われる高松市民文化祭アーツフェスタに劇団マグダレーナの大人の役者と共演するという形で参加した。それは子どもを単に大人の付属として扱う従来のドラマ作りではない大人と互角に演じ合うことをやってもらった。

舞台は1950年、あの朝鮮戦争前夜から始まる。体験がない大人にまじり、子ども達もその時代背景を学びながら、当時の生活環境、下駄の穿き方、カンケリ、チャンバラや紙芝居といった子どもが最も子どもらしかったあの時代、貧しくても互いに助け合っていた時代を体感してもらいながら、半年間の稽古を通じて大人達とのほほえましい交流が生まれてきた。こうしたことは舞台で生活感を出すためには欠かせないことであり、演劇を通して様々なことを学んでくれたと思う。

この舞台のテーマの一つに「闘わない」を選んだ。今私たちをとりまく環境はあまりにも「闘う」ことが溢れそれを美化したエンターテインメントが多い。子ども達に人間には「闘わない」という選択肢があることを示し、ラストでの、闘おうとする大人たちに必死にしがみついて闘いを止めるシーンには多くの観客から賛同を得た。これも子どもだから出来たことで大人が子どもの格好をしたのでは絶対に出来ないシーンだったと思う。

8月の終戦記念日には朗読劇「星になった子ども達」を文化センターで公演した。

戦前、国策で満州に渡った開拓民がソ連の参戦で家族を失い、孤児となった子ども達の避難生活を綴ったものだ。大人達が引き起こした戦争によって無惨にも飢えと病で命を落としていく過程を子どもの声で伝えることができた。戦争に真っ向から取り組んだ作品ということでNHKから数日間の密着取材を受け子どもたちの活動を県民に伝えてもらった。

「感じながら演じる」演劇教室の次の課題は作品作りである。

何でもいいから10分以内で脚本を書いてもらっている。制約がないだけに、奇想天外な発想からいじめ問題まで幅広い作品が出てきている。すでに演出、音響、照明(実際に講義も受けた)、大道具、小道具、衣装と各自で分担し稽古場でのアトリエ公演を行った。初回でもあり大人は一切口出ししないで全て子どもたちに任せた。同様にして自らのいじめ体験を基にした音声劇も作っている(NET上に公開)。これには音響面で手伝いはしているが、とにかく自分たちが作った脚本で演じ、作る喜びを満喫しているようだ。演劇はただ演じるだけでは面白くない。総合芸術として子ども達が演劇に学ぶことはいくらでもある。教室の幕はまだ上がったばかり、これからどういう発展をしていくか楽しみである。

学校教育に豊かな芸術環境を

ACT理事 錦 美弥子

プロジェクトのメンバー。左から筆者、後藤さん、阿河さん
▲プロジェクトのメンバー。左から筆者、後藤さん、阿河さん

子どもたちに豊かな芸術環境を与える、10年後の香川の子どもたちを心の底から楽しませる、幸福なホモ・ルーデンス(遊ぶ人)の時代を迎えるために…を目標に子どもの芸術教育研究プロジェクトが立ち上がり、一年が経過しました。

公教育でやるべき、義務教育段階でのすべての子どもたちに、平等に豊かな芸術環境を与える、教育課程まで変えさせたい…というアクトの目標は、現実にはなかなかハードルの高いものです。

豊かな子どもの芸術教育環境とは果たして何か。その理念を構築するため、子どもの演劇教育に関わった方々、学校現場の先生方、保護者、保護者OB、地域の方、さまざまな立場の方からの意見を集めました。

今、核家族化と少子化の進行で、豊かなコミュニケーションを育む機会が減っている。インターネット社会の進化で子どもたちが五感を育む機会が減っている。また、逆に今の子どもたちは、昔より芸術に触れる機会が増えているのでは、など、様々な意見が出ました。

個人的に、私自身母親として、子ども達が学校に通っている頃に、同じ思いをもつ瞬間が幾度かありました。特に平成14年度の完全週休2日制の実施により、副教科(音楽、図工、体育、家庭科)の授業数が年間70時間から55時間に減少しました。情緒を育てる活動、表現力を育てる活動は、特に副教科の時間の影響が大きいと思います。学校は忙しくなり、そのあおりが課外活動にも影響し、学習発表会(昔の学芸会)は練習時間が少なくなり、主役が何人も交替する演劇(平等主義、親からの影響か?)になったり、一時流行した小学校の金管バンドも、子どもの生活の多忙化などの影響で活動は衰退気味です。学校では子ども達が表現する活動、創造する場、人と人が関わる場がどんどん減っていっている気がします(今年度、学習指導要領の改訂により、授業数は増加したものの、副教科は微増にとどまる)。反面、今ほど子どもが豊かな芸術環境に恵まれている時代はないと言う世間の声もあり、このプロジェクトの方向性が定まらず悩んでいました。

そんな中、平成17年度から平成19年度まで3年間、文科省の研究開発学校として、「表現に関する内容を統合した教科を創設し、感じる心を大切にした豊かな表現力の育成を目指した研究開発」に取り組んだ小学校が地元香川にあった事を知りました。あくまで研究、モデルとはいえ、実際に関わった主任先生からの話には、並々ならぬ、パッション、ミッション、エネルギーを感じました。忙しい学校教育の現場で教育課程まで変えて取り組んだS小学校の取り組みは、我々プロジェクトのメンバーには希望の光でした。今後、この不可能のような取り組みを広めるために、感動することの好きな人、情熱を持った人、学校教育現場の熱い先生方、子どもが好きな人、関心がない人、等々、様々な方々とネットワークを築き、勉強会を12月より開催していきます。多くの方々に関心を持っていただき、力を貸していただきたい・・・と願います。

(P.S不可能が可能になる日を夢見て、子どもたちのキラキラ光る瞳を胸に・・・錦のつぶやきでした)

10年目を迎えるCJ高松

コールジュニア高松  石井 真紀

コールジュニア高松
▲コールジュニア高松

コール・ジュニア高松を指導するに当たって私は三つの目標を持ちました。

一つは世界の歌を原語で歌うこと。現在、持ち歌となる国は15ヶ国、今年はアメリカ「線路は続くよどこまでも」フィンランド「サラスポンダ」に挑戦中。世界地図で場所を調べ気温や特徴を知り衣装も考えたりするとその国のニュースが流れるとまるで知人がいるかのような親近感がわくのが不思議です。

二つめは家族で歌いあえる歌を持つこと。子ども達の歌をきっかけに3世代が歌い合いそれぞれの時代の背景などを教えてあげてほしいと願っています。

三つ目は自分を楽器とし磨く楽しみを持つこと。今は思うように歌えなくても目標を持ち歌い続けていたらきっと目標に近づける。明日の自分を楽しみにすることは全てのことに通じることだと思うのです。

2004年2月11日、コール・ジュニア高松は結成して2年目で初めて合唱組曲「しずかにしてね」を歌い大きな舞台に立ちました。あれから毎年「食べ物」「友達」「先生」「家族」「地球」「太陽」「動物」等テーマを決め年間通じてそのテーマに向き合ってきました。

今年は「乗り物」。それぞれの時代の自転車、バス、汽車、電車、飛行機、宇宙船等々…これからはどんな乗り物になるんでしょう。乗り物で移動しなくてもいい時代になるのでは?という意見もでました。いろいろなテーマから学ぶことはやはり環境や平和など子ども達からは共生することの難しさと大切さが言葉になって現れます。

来年10周年を迎えるにあたり三つの目標に大きな手応えを感じています。成長した団員から勇気をもらい、この秋開講を目標に5歳児の団員を募集しています。

  • 5~6歳 第1~3週水曜日
    丸亀町レッツホール 15:50~16:30
  • 小学生 第1~3週水曜日
    丸亀町レッツホール 17:00~18:30

一緒に世界の子供の歌を原語で歌ってみませんか?

アクトコラム

嫌いなんだよなあ、アンケート(上村 良介)

平成23年度 総会を開催

再任された明石安哲理事長
▲再任された明石安哲理事長

出席者は32名(うち委任状18名、会員総数41名)
▲出席者は32名(うち委任状18名、会員総数41名)

ACTは平成23年度の総会を7月3日、サンポートホール高松66会議室で開催。平成22年度の事業報告、収支決算報告、監査報告を行ない、続いて平成23年度の事業計画案、収支予算案、役員の選任案の各議案を提案。いずれも満場一致で可決されました。

23年度の事業は、「少年少女合唱団育成」、「子どものための演劇教室」、「演劇公演」、「子どものための芸術教育研究プロジェクト」、「瓦版ACT発行」の5事業を継続し、「ラジオで読む香川菊池寛賞プロジェクト」を新規事業としてスタートさせました。

理事長に再任された明石安哲さんは挨拶の中で、「ラジオで読む香川菊池寛賞プロジェクトは補助金が決まってない段階でスタートさせてうまくいった。物事はタイミングが大切。文化を旗印に、役所ではできないことを私たちがカバーしていきたい。今年度は新しい10年に向けて飛躍の年にできると感じている」と熱く語りました。

平成23年度役員紹介

役員 氏名
理事長 明石 安哲
副理事長 小野 修一
理事 阿河 淳也
理事 後藤 努
理事 錦 美弥子
監事 関谷 利裕
監事 中山 千晶

アクトコラム

エバンジェリスト=夢を見る天才(明石 安哲)

ACT新事務所紹介

新事務所の広さは約6メートル×11メートル。フローリング仕様で、半分をACTの事務所、半分を多目的スペースとして使っていますが、イベントによっては事務所の一部を多目的スペースにすることもできます。備品は電子ピアノ、会議用テーブル(大2卓、小3卓)、イス55脚、DVDプレーヤー、オーディオ、プロジェクター、スクリーンなどです。

使用申し込みが出来るのは会員のみで、利用料は時間あたり850円です。

詳しいお問い合わせは 090-7625-0126(錦)まで。

電子ピアノ
▲電子ピアノ

舞踊などの練習に使える鏡もあります。
▲舞踊などの練習に使える鏡もあります。

多目的スペース(約6m×6m)
▲多目的スペース(約6m×6m)

狭いながらもキッチン付き
▲狭いながらもキッチン付き

丸亀町町営第3駐車場の2階が事務所。左下の階段から上がります。
▲丸亀町町営第3駐車場の2階が事務所。左下の階段から上がります。

丸亀町商店街、お茶の亀屋まえ(ここを曲がるとすぐ事務所です)
▲丸亀町商店街、お茶の亀屋まえ(ここを曲がるとすぐ事務所です)

地図
▲地図

編集後記

ACTはこの10月で満10歳になりました。この間ACTがこだわったことのひとつがマチに拠点を置くこと。事務所が転々としてもマチから離れませんでした。文化の応援=マチの応援でもあったのです。初心忘れず。事務所を世話してくださった丸亀町さんにも感謝。ここから新しい夢を生み出していきたいと思っています。(O野)

アーツカウンシル高松は、市民自らによる芸術文化振興活動をサポートするNPO法人です。
より多くの方が賛同されることを期待します。

昨年度より正会員の年会費が5,000円になりました。

kouza.jpg

SNSのログインフォーム
SNS

RSS 2.0 ATOM 0.3
>> RSS、ATOMとは??

ACTスケジュール
入会はこちら
Google

WWW を検索
このサイト内を検索

お問い合わせ先

NPO法人
アーツカウンシル高松

高松市大工町8-1
E-mail:wesayact.t@gmail.com
HP:http://www.act.or.jp/
Copyright©ACT All right reserved.